どこかに吹く風

山ん中の笑えない毎日

田舎暮らし始めたものの・・・。「あんなことこんなこと、笑って吹き飛ばそっ。」と始めたブログですがもう笑う気力もございません。

良妻賢母を手に入れる方法(非推奨)

『良妻賢母』なんて言葉は、もはや死語みたいなものでしょう。

ま、男女平等とか女性蔑視とか、そういう考えからすれば、ヒンシュク買ってしまうこと間違いなしの言葉なんでしょうからね。

 

私は、自分で言うのもなんですが(って、いつも言ってるけど)、悪妻・ダメ母・鬼嫁です。

もうこれは、家族だけでなく親類縁者全員が認めてくれています。

(こう断言できすぎるのも、悲しいが・・・。)

 

そして、『三つ子の魂百まで』という諺。

恥ずかしながら、私は割と最近まで、この諺の意味を勘違いしていました。

「3歳までに習得したことは一生忘れない」

というようなことだと思っていたのですが、

「幼い頃の性格は歳をとっても変わらない」

ってことなんですね。

 

いずれにしても、まさにこれよこれ! と思い出すエピソードがありまして。

息子が2歳半くらいのとき。幼稚園にあがる少し前でした。

息子はちっちゃい頃から、かなりのおしゃべり君で、この頃すでに、ペチャクチャよくお喋りする子だったんです。

 

とある休日。私ひとりで出かける用事があり、夫と息子が初めて父子2人でお留守番をすることになりました。

育児に慣れない夫に子どもを預けるという初めての経験に、若干、いえいえ、かなりあたふたしていた私。

お昼ご飯、おやつ、お着換えなどの準備をした後、自分の身支度を整え終わった頃には、出掛ける前にお疲れモードになってしまい・・・。

イライラして、夫にプチ八つ当たりしちゃったんですね。

 

そんな私を見ている息子が、不安げな表情をしていることに気がつき、「ハッ!!しまった!!」と気を取り直しました。

で、息子と夫にすぐに謝ったんです。

特に息子には、優しく丁寧な口調で。(言ったつもり。)

 

私「ごめんね。〇〇ちゃん(息子)。びっくりさせちゃったね。」

  みたいな、言い訳がましい謝罪のことばを述べ、

 「ママ、夕方には帰ってくるからね。」

 

そしたら、息子。ニコニコ笑って、こう言いました。

息子「うん! 帰ってこなくても、ダイジョウブだよ!」

私「え? 〇〇ちゃん、お留守番が平気なんて、スゴイね。」

 

息子「うん。ママがいなくても、いいの。」

  「そしたらね、あたらしいママ、デパートいってパパにかってもらうから!」

 

その時の、息子のきらきらと輝く瞳。嬉しそうな笑顔。ったら。

 

息子「ねっ? パパ。そうしようよ!」

  「パパも、もっといいママ、ほしいでしょ?」

 

引きつった笑顔の夫。笑うなよ。

オイ、なんとか言えよ。

フォローってもんが、できないのかっ。

 

夫「〇〇(息子)。デパートでママというものは売ってないんだ。」

ふむふむ。

夫「お店では、ママだけでなく人は売ってないんだ。」

んー・・・。

夫「そもそも、人というものを売ったり買ったりしてはいけなくて、それは人身売買といって、絶対にやってはいけないことなんだ。」

 

・・・2歳半に向けた説明かっ?!

 

納得いかないまま、時間切れとなった私は、複雑な心境で家を後にしました。

夕方、帰ってみると、楽しそうに2人で過ごしていたようで、「ただいま~」とドアを開けた私に、開口一番、

「あ、ママだ。もう、ボク、ママいなくてもダイジョウブなのに。」

だって。

 

あれから、14年。

反抗期あり、不登校あり、紆余曲折のわが家の子育てではありますが、離れて暮らすようになってからも、ホームシックになることもなく、マイペースで寮生活を満喫してるようです。

・・・とはいったってね、いまだになんだかんだと、トラブル発生すれば、飛んでくんだからね、カアサンは。わかってんのかな?

 

良き妻、良き母、なんつーもんは、簡単には手に入らないし、この世に存在しない幻想なのかも。ということは、わかりすぎるくらいわかってるみたいだけどね。

ごめんね。良妻賢母は手に入れるもんじゃありませんよ。

あとは自分で考えろ~(^◇^)