一生に一度の。
私が若かったころは、1月15日が成人の日でした。
成人式。私も出席したっけ。高校の同級生たちと。振袖で。
息子ひとりのわが家。もし女の子がいたら、
やっぱり20歳の振袖。楽しみだな~。
私の親もそんな思いで晴れ着を揃えてくれたのかもしれないけど、
着る本人がコレだからね。
記念写真見るのもつらい。見たことない。
ワタシのことはさておき。
成人式の晴れ着姿っていうのは、他人から見てもいいものです。
ほとんどは、着慣れない振袖、履きなれない草履で、歩く姿も初々しくて可愛らしい。
みんな麗しくって。いいぞ~!がんばれ~!って応援したくなっちゃう。
一生に一度の晴れ姿、といえば、もうひとつが結婚式でしょうか。
ま、最近はもう「一生に一度」なんて言葉は使わないかもしれませんが。
結婚式も一応やりました。こんなワタシでも。
結婚式の準備を進めていたある日、ひとつ上の先輩社員(女性)からアドバイスが。
「結婚式というのは、人生の中でたった一度きり、主役になれる日なんだから。絶対に妥協してはだめよ。」
と。
ワタシ「は?主役ですか?」
「で、何を妥協しちゃいけないんですか?」
先輩 「衣装よ衣装。一生で一度きり、この日だけが主役になれる時なんだから!」
・・・延々と熱弁。
はぁ。疲れるね。
一生に一度かどうかなんかわかんないし。
主役だ~!どうだ~!とか考えてないし。
てか、私の花嫁姿なんて、自分含めて誰も期待してないし。
結婚式なんて自己満足以外の何物でもないさ。
先輩のアドバイスが鬱陶しくて、そんな返事をしたような。
そしたら横にいた上司が、
「お~い。一生に一度でも結婚できるだけで奇跡だってこと、忘れんなよ!」
って。すかさずツッコんできてくれたなぁ。
そうなのそうなの。
だって、親も身内も友だちも、み~んな。
ワタシは絶対結婚なんかしない(できない)って確信してたから。
式に招待した人たちは、コワいもの見たさで参列したんだから。
こんな女と結婚しちゃう男って、どんな人物~?!
ってね。実際、言われたし。それ。
そんなもんだよ。
結婚式の写真もビデオも結局一度も見てないよ。
そんなもんだよぉ。結婚式なんて。
あれから20ン年。
まだ一度目の結婚、どうにかこうにか継続中であります!